◇「競争より横並び志向」−−阿波銀相談所
新年度が始まって3週間余り。徳島県内の街角にも真新しいスーツや制服に身を包んだフレッシュマンの姿が目につく。1990年代初めのバブル経済崩壊前後に生まれた今年の新入社員はデフレ時代の厳しい経済情勢の中で育ち、週5日制の下で学校教育を受けた「完全ゆとり世代」。阿波銀行経営相談所(小林克仁所長)が毎年実施している県内の「新入社員の意識調査」の結果からは、「適正な賃金」を稼ぎ「平凡ながらも豊かな生活」を望む一方、事情があれば積極的に転職・独立を考えている新人像が浮かび上がる。【阿部弘賢】
調査は県内企業124社・405人が対象で、401人(男性233人、女性168人)から回答があった。
働くことに対する意識については「給料や休暇などの待遇が良ければ残業や仕事の苦労は構わない」(32%)がトップ。「働きがい」より「給料や休暇などの労働条件面」を重視する傾向が、ここ数年続いているという。
「今の会社でずっと働きたいか」という問いには「事情によっては転職したい」が74%(前年49%)と大幅に増える一方、一昨年まで首位だった「定年まで働きたい」(22%)は19ポイント以上減少。この1年で雇用環境が大きく改善していることが背景にあると考えられるという。
一方、会社への要望では約3割が「適正な賃金」を挙げる半面、「希望日に休暇を取得」(25%)も年々増える傾向にある。「どんな『生き方』をしたいか」には、「平凡な生き方」(23%)が前年から倍増。「お金を貯めて豊かな生活」(18%)も順位を上げた。県内で就職した理由について6割が「徳島を離れたくない」などと仕事内容以外を挙げた。
阿波銀行経営相談所は「お金に敏感で生活面でのゆとりを求め、競争よりも横並びを志向する意識が強い」と分析している。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140424-00000051-mai-soci
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