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中華街組合の商標権侵害訴えが一蹴された理由…“勝負”の分かれ目は「町」

 「町」の「丁」の部分を“曲げた”ことがアダになったのか。神戸・中華街の通称「南京町」の商標権を保有する南京町商店街振興組合が、「南京町」を含む商品名の中華麺を製造する業者に商標権を侵害されたとして、損害賠償を求めた訴訟の判決で、大阪地裁は3月、組合側の請求を棄却した。判決は「商品名の表記は標準的な字体で、特徴的な字体を含む組合の商標と似ていない」と判断。商品名に「南京町」を含むこと自体も「一般的な名称」と、問題視しないなど組合側の主張をことごとく退けた。業者側は「組合は謝罪すべきだ」と息巻くが、組合側は控訴する意向だ。

■戦後の衰退から劇的復活

 判決などによると、「南京町」といわれる中華街は、JR元町駅の南で神戸市中央区の元町通と栄町通にある区域。その呼び名は江戸時代、長崎に来た中国人を「南京さん」と呼んだのが由来とされる。明治初期に横浜、神戸に中国人街が形成され始め、それぞれ「南京町」と言われるようになった。横浜はその後、中華街に変更されたが、神戸ではそのまま定着し、大正15年には南京町50周年記念イベントも開催された。

 昭和10年代までは中国料理や中国雑貨などの店舗が並んでいたが、20年の空襲などで被災して一気に衰退。戦後はバーなどが軒を連ね、40年代になると「神戸に南京町は存在しない」と言われても仕方ないほどの状態にまでなった。

 そこで、地元に残っていた商店主らが52年、「南京町を復活させよう」と組合を設立。行政などと協力しながら南楼門や長安門、「あづまや」など町の“シンボル”を建設していった。中国情緒を演出する「春節祭」を企画するなどソフト面も充実させ、現在では往時をしのぐほどのにぎわいとなった。

■「刑事罰の可能性」警告

 組合は平成6年、娯楽施設の提供や演芸・演劇向けの商標として「南京町」を出願し、9年に登録。食品を対象とした同名の商標も20年3月に出願し、同年12月に登録された。ただ、いずれの登録商標も毛筆調の字で構成され、町の字の「丁」の部分は途中で折れ曲がった字体になっている。

 一方、業者の神戸瑞穂本舗は、前身会社が「南京町ラーメン」や「南京町冷麺」を6年ごろから製造、販売。18年12月に設立した瑞穂本舗が事業をそっくり引き継いだ。ラーメンについては20年6月、「神戸瑞穂本舗の神戸中華街 南京町ラーメン」として商標を出願。同年9月に登録された。字体は標準的で特徴はない。

 そんな中、組合の理事会は21年9月、組合員が商標を使用するための「商標『南京町』共同使用規程」を定めた。翌22年4月には組合員らを対象に説明会を開催し、瑞穂本舗などに周知した。

 規程の主な内容は(1)商標の使用を希望する組合員は使用2カ月前に申込書を提出、理事会の承認を得る(2)使用する場合、店舗名と連続した表現での使用に限定(3)違反使用すれば、組合員が得た利益を売上額の50%と推定し、組合の損害とする−というものだった。

 しかし、瑞穂本舗は「包装の表記は違う字体で、組合のロゴを使っていない。規定自体も相談なく作られた」と主張。その後も南京町の名称を使った中華麺の製造を継続した。

 組合は23年11月、瑞穂本舗の取引先に「(同社の)商品を扱うことは、違法性が高く刑事罰の可能性もある」との文書を送付。それでも瑞穂本舗側が従わないとして24年4月、瑞穂本舗が商標登録していない「南京町冷麺」を対象に提訴に踏み切った。

■大辞林は「中国人街」

 組合は訴訟の中で、組合商標と瑞穂本舗の標章は類似▽南京町の名称自体が組合を表す▽組合商標は「南京町」の書体に着眼して権利化されたものではない−などと主張した。対する瑞穂本舗は、南京町は普通名称▽組合商標はロゴ商標に過ぎない−などとして、全面的に争ってきた。

 提訴から2年後に下された今回の判決。ほとんどが瑞穂本舗の主張する2点に沿った内容となった。

 判決はまず、組合が設立される約100年前から神戸の中国人街を南京町と呼んでおり、南京町の語意を大辞林で引けば「中国人街」になっていると指摘。組合商標を標準文字で見た場合、単に地域を指す一般的な名称と言わざるを得ず、「自他識別標識として機能するということはできない」とした。

 また、組合商標が「ほぼ同じ大きさの毛筆調の字で組み合わせ」て構成され、「町」の旁(つくり)の部分を曲げた書体となっていると強調。「特徴的な字体を含む外観を一体として見た場合にのみ出所識別標識として機能するものであり、その範囲でのみ商標権としての効力を有する」として、組合が商標権侵害を主張するには、「特徴的な字体」まで類似しているのが条件と判断した。

■逆提訴も…泥沼の様相

 組合はこのほか、「黒門市場」(大阪市)や「錦市場」(京都市)の団体が、それぞれの市場名を商標権として認められているとも訴えたが、判決はこの点にも言及。「市場」は小売店の集合体などを意味するのに対し、「町」は市街地の一区域を表し、「単純に同視することはできない」として組合側の主張を退けた。

 判決は最終的に、組合商標と瑞穂本舗の標章を消費者が誤解混同するおそれはなく、「類似していない」と結論づけ、組合側の請求を全面的に棄却した。

 判決後、組合の曹英生(そう・えいせい)代表理事は取材に「棄却は残念というしかない。早急に理事会を開いて次のステップを踏むしかない」と話し、控訴する意向を示した。

 一方、瑞穂本舗は代理人を通じ、「極めて正当な判決」とするコメントを発表。さらに、組合が「南京町」の文字が入った商品の販売を禁止するなどし、関係者が多大な損害、不利益を受けたとして、「直ちに各関係者に対し謝罪するとともに被害の回復に尽力すべきだ」と強調した。

 瑞穂本舗は昨年4月、組合が同社の取引先に対し、同社の違法行為を警告する文書を送付され、商品の売り上げが激減したとして、組合を相手取った損害賠償訴訟を神戸地裁に起こしている。もはや泥沼とも言える両者の対立。解決の日はいつ訪れるのか。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140320-00000543-san-soci
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